📉 【実録】なぜ法人運用で大規模損失を経験したのか?システム開発者が分析する失敗のメカニズムと安定化への道
この記事は、FXシステム運用を行う当法人代表(ちーなっつ)が、過去に経験した予測不能な大規模な損失の原因を冷静に分析し、その後の安定的な運用体制への転換プロセスを解説するものです。
安易なEA運用に潜むリスクを知り、データに基づいた冷静なリスク管理の重要性を共有することが目的です。
8/18の記事でも書いてますが、華やかな法人設立の勢いから打って変わって、弊社は赤字続きなんです…。
1. 失敗の事実:なぜ「爆益」から一転、大規模な損失を経験したのか
法人設立当初、私は「爆益」を謳うEA運用で成果を上げ、その勢いで法人を設立しました。しかし、その後、市場の大きな変動に対応できず、当初の資本を大きく毀損する結果となりました。(※具体的な損失額の開示は控えます)
この失敗は、単なる「運が悪かった」で片付けられるものではありません。システム運用者として、そのメカニズム(原因)を徹底的に分析しました。
2. 大規模損失を引き起こした二大メカニズム
当初の安易なEA運用には、以下の致命的な欠陥があったと分析しています。
2-1. 利益優先の「過剰なロット設定」(リスク管理の失敗)
最も大きな原因は、リスク許容度を完全に超えたロット設定でした。
- 初期の判断ミス: 「高利益率」を追求するあまり、最大ドローダウン(含み損の最大値)に対する耐久性を無視していました。
- 自作シミュレーターによる分析: 損失発生後、当法人が独自に開発した「FX含み損益シミュレーター」を用いて過去の相場変動を再検証したところ、「運用開始当初の設定では、いずれ必ず破綻する」という結果が明確に示されました。ゴールドの価格上昇のため、昔は耐えられた資金では耐えられないケースも分かりました。
💡 EAのバックテスト結果の「利益率」だけでなく、「最大ドローダウンが発生した際に、自分のロット設定が口座残高の何%のリスクを負うのか」を必ずシミュレーションし、許容範囲内に収める必要があります。
2-2. EA選定における「分析の欠如」(システム理解の失敗)
市場の状況やEAのロジック(仕組み)に対する理解が曖昧なまま、安易に運用を開始していました。
- 選定基準の曖昧さ: 過去のバックテスト結果のみを頼りにし、「なぜそのEAがその時に利益を出せたのか」というロジックの優位性や弱点を深く分析していませんでした。
- 市場環境の変化への無頓着: EAが苦手とする市場環境(例:レンジ相場やトレンド相場の急変)が来た際に、運用を停止する、または設定を変更するといった判断を怠りました。
3. 黒字転換へ:失敗から確立した安定化のための運用体制
大規模損失の経験を経て、私は「システム開発技術」と「プロの運用判断」を明確に分離し、リスクを徹底管理する体制を確立しました。これが、2025年11月の月次黒字転換の要因です。
3-1. 専門家への運用委託(経営判断としての専門分化)
自社の開発リソースを「システムロジックの理解とシミュレーション、検証」に集中させるため、実際の運用・トレード判断は、実績のあるプロのコピートレード(運用専門家)に委託しました。
- メリット: 感情論を排除した「システム開発・検証」に集中でき、運用は市場の経験豊富な「プロの判断」に頼ることで、属人的なミスを大幅に削減しました。
3-2. 自作シミュレーターを軸とした二重のロット管理体制
現在は、運用専門家のコピートレードであっても、無条件で任せることはしません。
- 最大ドローダウンの予測: 運用開始前に、当社のシミュレーターを用い、過去最悪の相場変動を想定した際の最大含み損を厳密に計算します。
- ロット数の上限設定: 予測される最大含み損に基づき、「この口座残高で許容できる最大ロット数」を決定し、運用専門家に対してその上限を厳守するよう指示しています。
この体制により、システム開発者としての冷静な分析能力を「リスクの抑制」という形で運用に組み込むことに成功しました。
4. 読者の皆様へ:データに基づいた判断を
私の失敗経験は、FX運用における「データの軽視」と「リスク許容度の無視」が、いかに致命的であるかを証明しています。
爆益を夢見るだけでなく、ぜひご自身の運用における最大のリスクをシミュレーションし、冷静な判断材料としてください。
- 当サイトで公開している「FX含み損益シミュレーター」は、この教訓から生まれたツールです。ぜひリスク管理にお役立てください。
