はじめに:前回の記事の「その先」へ
以前の記事(法人運用失敗から黒字転換へ)では、私がリスク許容度を超えてしまった原因と、自作シミュレーターによる冷静な分析についてお話ししました。
「なぜ失敗したのか」という原因は明確になりました。では、その結果をどう活かし、具体的にどう法人の舵(かじ)を切ったのか。
今回は、私が「代表」として決断した、最新の運用体制と再建戦略について公開します。
①「感情」を排除するための体制構築
前回の失敗で痛感したのは、自分の開発したシステムであっても、いざ大きな含み損を前にすると「正常な判断」が揺らぐという事実です。 そこで、第2期からは「開発」と「運用」を明確に分離する体制へ移行しました。
- 自社の役割:自作シミュレーターを用いた徹底したバックテストとリスク上限の策定。
- 運用の外注化:策定したリスク管理ルールの範囲内で、マーケットの経験が豊富なプロ(運用専門家)の判断をコピートレードで取り入れる。
これにより、「自分が作ったロジックに固執して逃げ遅れる」という経営上の最大のリスクを排除しました。
②シミュレーターを「守りの武器」に
以前ご紹介した「FX含み損益シミュレーター」は、今や我が法人の最高意思決定機関です。 どんなに魅力的な運用プランであっても、シミュレーターで「過去最大級のショックが来ても、資本の〇%以内に損失が収まるか」をクリアしない限り、1通貨も動かしません。
- 具体策:全トレードにおいて、シミュレーターが算出した「最大許容ロット」を、運用専門家に対しても上限として厳守させています。
③「透明性」という新たな付加価値
今回の失敗を経て、ブログの見た目も大きく変えました。 気づかれた方も多いかもしれませんが、記事の終わりに「重要事項」という真っ赤な警告枠を設けました。
これは、私自身の赤字経験があるからこそ、「FXは魔法の杖ではない」という真実を、読者の皆さんに誠実に伝える必要があると感じたからです。この透明性こそが、今の私の法人が掲げる新たなブランドアイデンティティです。
まとめ:負けを「資産」に変える経営へ
月利137万円という数字は過去のものです。しかし、そこからの転落と再起のプロセスで得た「強固なリスク管理体制」は、一生ものの資産になりました。
現在、法人口座は再び黒字転換への軌道に乗っています。 もし今、運用で苦しんでいる方がいれば、まずは立ち止まって「自分のリスク許容度」をシミュレーションしてみてください。そこからしか、本当の反撃は始まりません。
